1/14.徳島編_遍路9日目
73.去るしかないとき 携帯アラームが鳴り、6時に目を覚ます。 前日に荷造りは済ませてあったので、 手早く仕度を整え、ビジネスホテルを後にした。 6時30分、四国とはいえ冬の朝は冷え込む。 歩き始めは体が冷えてるので寒く…
73.去るしかないとき 携帯アラームが鳴り、6時に目を覚ます。 前日に荷造りは済ませてあったので、 手早く仕度を整え、ビジネスホテルを後にした。 6時30分、四国とはいえ冬の朝は冷え込む。 歩き始めは体が冷えてるので寒く…
61.手のかからない子 なぜ、本音を隠すようになったのだろう。 それは本音を出すわけにはいかなかったから。 本音を出してしまえば母親が今以上に大変になる。 何も語らなくても、幼くても、家庭状況は分っていた。 2つ下の弟も…
51.鶴のお出迎え 7時35分、金子やを1人で出発。 前日に20番鶴林寺に間違えて向かったこともあり、 道を間違えない自信はあって、ぐんぐん進む。 しかし、私の歩いた道は遍路道ではなく車道。 それを知ったのは鶴林寺につい…
39.殺すって言葉 朝食を済ませ、部屋に戻る。 前夜、酔っ払って散らかした荷物をまとめる。 ピッチ(PHS)がノートパソコンにつながったまま。 遅くまでネトゲとMSNをした跡だった。 ネトゲはいつもの殺人ゲーム。 MSN…
30.おんやど松本屋 この日宿泊した“おんやど松本屋”は、 自宅に手を加え宿泊所にした感じの宿だった。 2階にある1部屋を使用させてもらう。 井戸寺に隣接し、食卓から寺の様子も見えた。 予定では3時か4時に宿に着くはずだ…
23.死装束 必死で歩いていたのは事実だが、 巡礼の旅という重苦しい雰囲気はなく、 形はスタンプラリーな私。 格好も白衣ではなく、トレーナーとジーパン。 リュックがなければ絶対遍路には見えないだろう。 「白衣は着たほうが…
14.ネット友達 前夜は持ってきたノートパソコンにPHSをつなげ、 ネット友達とMSNを使って話し込んだ。 とりとめのない話題をだらだら話す。 四国にいるというより、自宅にいる感じ。 違うのはアクビが止まらないことぐらい…
07.火照る足 朝は弱いほうだった。 セットした携帯のアラームで起きれるか不安だった。 前夜早く寝付けるよう、 風邪薬でもあり筋肉痛にも効くという、 漢方薬の漢根葛を飲んで眠る。 6時20分。 アラームが鳴る前に自然と目…
02.早朝の道案内 早朝6時11分。 1番霊山寺近くの板東駅のホームに下りた。 無人駅を通り抜け、立ち止まり、地図に目を落とす。 辺りは薄暗くて案内も見えず、心細い。 たぶん、こっち。歩き始めたそのときだった。 後ろから…
00.旅立ちに未来を感じるか? 旅立ちに、不安はおおいにあった。 宿が見つからなかったら、 事故や事件に巻き込まれたら、 用意したお金で足りなかったら、 なによりも、四国一周を歩ききれるかどうか。 これを読んでいる方の中…